思考が完全に止まる時

結論から言えば、思考が完全に停止しない限り、真理と出会うことはできないのです。思考は、私たちの五感という知覚と結びついて、あるがままを見ることを妨げるのです。

以前、純粋な意識とは鏡のようなものだということを書いたことがあります。意識という鏡は、完璧にあるがままを映し出す理想の鏡なのです。

そこに思考がかぶさることによって、見かけ上その鏡を見事に歪ませてしまうのです。ただ歪むだけではなく、一枚の綺麗な鏡に細かなヒビを入れたようにしてしまうのです。

そのため、誰もが真理からはかけ離れた現実の姿を見せられていながら、そのことには気づかずにいるということです。ひとたび、思考が完全に停止したなら、意識という鏡はあるがままの真実を丸ごと映すことになるはずです。

その時に初めて、真理がその姿を顕すことになるのですが、残念ながらその時には思考で作られた個としての「私」は思考と共に消えてしまっているのです。

けれども、一度でも真実の姿を見ることができたなら、もう二度と思考に騙されることはなくなるのです。思考によって、真理を歪ませられることもありません。

なぜなら、真理の姿を見間違うはずはなくなるからですね。私自身の自分がいなくなる体験は、まだほんの少しの思考が残っていたのでしょう。

だから、思考が戻ってきたときには、もう何もかもが元通りになってしまったのです。真理のフレーバーは24時間ももちませんでした。

何が何でも思考が止まるように準備をしなければならないのです。思考自体が思考を完全に止めることは不可能なので、できる準備だけを万端整えてあとは待つのです!

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