若い時には、自分が結婚して家庭を持つということをイメージすることができませんでした。ましてや子供の親になるなんて似つかわしくないと感じていたのです。
けれども時期が来るとそうしたことが自然と起きて来るのです。但し、やっぱり予想していたように、それが起きたからといって自分が変わることはありませんでした。
だからこそ予想できなかったのかもしれないと思うのです。仕事はずっと会社員のままだろうと思っていたのに、ひょんなことから想像もできない仕事をするようになってしまいました。
明確ではなかったにせよ、きっと自分の人生はこんな風になっていくに違いないという予想が相当に外れて行ったのです。
だから未来を予想することに、ほとんど意味はないと思うのです。というよりも、予想してしまうと可能性の広がりを狭めてしまうような気さえします。
人生がどうなろうとも、それがやってきたならそうなることになっていたという感覚でいることがとても大切なのですね。
今となっては、自分の意思なんて少しも関わってはいないということが分かるのです。その時々には、自分で決めたことだと思い込んでいるのですが、後になってみると、起こることがただ起こったという感覚なのです。
人生を見通す必要はありません。元々そんなことは不可能なことだし、無駄骨でしかないからです。未来は、未来が何とかしてくれるのです。それを信頼することですね。