振り子から支点へ

癒しを進めていくと、嫌なことがやってくることが少なくなるような気がします。これはある意味では本当です。

それは一体どういうことなのでしょうか?実は、嫌なこと、つまり自分にとって都合の悪いこと、それと逆に都合のいいことというのは大体同じ割合でやってくるのです。

振り子が左右に均等に振れるのと同じです。右半分に触れる時は都合のいいこと、逆に左半分に振れる時は都合の悪いことと考えることができます。

ただしマインドというのは、都合のいい時にはそれが続いて欲しいと願い、都合の悪いときには、それが早く終わって欲しいと願うもの。

そうした執着があたかも半分以上も都合の悪い状態が続いてしまっているように錯覚させるのです。

心が癒されてくるにつれて、あらゆることへの執着が小さくなっていくのですが、そうなると都合が悪いことが起きてもそこに留まらずにいられるのです。

嬉しいこと、都合のいいことが起きても、そこにしがみつこうとしなくなるのです。だから結果として、感覚的には嫌なことが減ったと感じるのです。

そして最終的には、自分はあっちへいったりこっちへいったりする振り子ではなく、その振り子を支えている不動の支点だということに気づくのです。

支点にとっては、都合がいいとか悪いということもなくなってしまいます。ただ起きていることをそのままに見ることができるのですね。