全方位への集中

瞑想は無念無想になることだと短絡的に捉えている人もいるようですが、実はこの無念無想というのが怪しいのです。

文字通り、念も想も無いということなので、思考が停止している状態のことだということは分かりますね。

じゃあ、思考が停止していればそれでいいのかというと、そうではありません。思考停止状態にも2つの種類があるのです。

1つは、幼い子供がよくやるボーっとしている状態です。確かに思考は使っていないのですが、これだと動物と同じなのです。

つまりは無意識なのです。もう一つは、思考が停止していてなおかつ意識がある状態なのです。これこそが瞑想なのです。

要するに、大切なことは思考が活動していても停止していても、意識が活性化しているかどうかということなのです。

何か特定の事柄に従事して、そのことに集中しているような場合、これも瞑想とは異なるのです。

一点集中してしまうと、どうしても無意識になりやすいからです。これに対して瞑想は、全方位への集中と言えます。

難しく考えずに、とにかく実践してみることです。何事も最初から上手くやらねばと考えずに身体も巻き込んで感覚を覚えさせることですね。