不安をあるがままに見る

誰のマインドの中にも不安があります。自分は不安などない、と主張する人がいたとしてもそれは不安を見ずに済んでいるだけです。

確かに、不安はいろいろな手段を使って小さくしたり、まったく感じないようにできるのですが、不安がなくなることはありません。

それはマインドの本質的なものだからです。不安の根っこは、自分は個人として生きているという思い込みからくるのです。

つまり自我として生きている限りは、不安はなくなることはないと理解することです。それなら、不安をなくして安心しようとするのは、不可能に挑戦していることだと分かりますね。

そんな無駄なことで一生を台無しにしてはいけません。ではどうすればいいのか?不安がやってきたら、つまり元々ある不安が表面化したら、それをただ見るのです。

不安とは一体どんなもの?とじっくりと感じ尽くすのです。できるかぎり、そこに思考が介入しないように練習することです。

思考なしに不安とただ一緒にいることができると、それはいつまでももたないということに気付くはずです。私の経験では、10〜15分くらいで消えていきます。

根っこの不安がなくなるのではなく、不安感が消失していってくれるのです。感覚でいうと、まあなんとでもなるさ…、といった感覚になれるのです。

そしてそのワークを繰り返していくことで、いずれは5秒も見れば不安感はなくなってくれるというところまできます。

そうなったらもう、不安を恐れて安心するにはどうすればいいかなどという馬鹿げた反応をしないで済むようになるのです。

つまりは、防衛せずに生きる術を得たことになり、言い換えると自我主導の人生から解放されたということです。