現実は一瞬の夢

浜辺に打ち寄せる波は、それがどんなものであれ必ずまた引き返していくのです。それがこの宇宙の決まり事、法則なのです。

だから私たちもその法則の中にいるのです。得体の知れない無からやってきて、ほんのしばらくの間人間として生きて、その後また得体の知れない無へと戻っていくのです。

この法則は絶対であり、例外はありません。その無と無の間に仮そめの人生物語が起きるのですが、それは無からしたらほんの一瞬のこと。

あってもないようなものです。それなのに私たちは何かと思い悩み、苦しんだりしつつ、自分だけはその法則の中にいないかのように生きるのです。

夢の中も同じようなことが言えます。あなたが眠りにつくと、夢の中へとやってきて、ひとときの物語を体験し、あなたが目覚めるときには現実へと戻っていくのです。

夢の中身がどれほどのものであろうと、目覚めた瞬間にその全てが消滅してしまうのですから、潔い限りですね。

この生とて同じことです。無と無の間に起きたあらゆる出来事は完全になかったことになるのですから。

だったら思う存分、何も気にせずこの現実という一瞬の夢を楽しむことにしませんか。