分離感のくだらなさ

今現在、人類は数十年に一度、あるいは百年に一度のパンデミックに襲われている状況がまだ続いています。

ちょうど100年前に、スペイン風邪が流行って、当時の世界の人口18億人の三分の一くらいの人が感染したそうですね。

そのうち死者は5000万とも1億人とも言われています。ものすごい死亡率だったわけで、今回はまだそこまでは酷くないようです。

こんなに酷い目に遭ってしまうと、ウイルスというのは本当に恐ろしいものだという認識になるのは当然かも知れません。

けれども、実はウイルスがいなければ今のような人間にはなっていなかったと言われたらどうでしょうか?

胎児がお母さんのお腹でスクスク育つためには、母体の血液が赤ちゃんに入って行かないような絶妙な仕組みが必要なのです。

その仕組みを司っているは、実は大昔のウイルスの遺伝子からやってきたということらしいのです。

あるいは、私たちの身体には抗体という仕組みがあって、それが菌などのよそ者から身体を守ってくれるのは周知の事実ですが、それもウイルス由来の遺伝子が司っているのだとか。

それ以外にも人間の遺伝子の半数近くがウイルス由来の遺伝子らしいのです。これを知ると、人間が環境から独立した生物だなんてことが、どれほどの勘違いかがわかります。

私たち人間は、この世界の一部であって、そのどこにも分離など存在しないということです。自我だけが持っている分離感のくだらなさをしっかり認識する必要がありますね。 

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