あなたが拳を握りしめようとすると、そこには必ず執着が生まれてしまいます。一度手にしたものを奪われたくないと。
執着が悪いというのではなく、それは理解を鈍らすということです。このことはあまり知られていないかもしれません。
私たちのマインドは執着をするようにできているし、誰であれ執着するメカニズムを持っているのです。
問題は、その執着する対象に対して、深い理解をすることができなくなるということです。執着によって目が曇ってしまうのです。
例えばお金に執着すれば、お金の本質を見失うことになるし、誰かに執着すれば、その人のことを理解することができなくなるのです。
勇気を持って、その人のことを見守ることができれば、執着は自ずと外れていくものです。だから手のひらを開いたままにしておくこと。
逃すものかと手を握り締めれば、その中を覗き込むことができなくなってしまいます。深く理解すること。
それを気付きと呼ぶこともできます。執着を意志の力で取ろうとするよりも、そのメカニズムを理解することで、それは消えていってくれるはずですね。