自我を含まない右脳に委ねる

一般的な心理療法による心の癒しというのは、言ってしまえば「自我の癒し」なのですね。ここをまずしっかり押さえておく必要があります。

というのも、自我をどれほど癒したところで自我ではなくなるわけではないからです。自我はその原理からして、満たされるということはありません。

自我というのは、分離がその根本原理なので、全体性や本当の愛に気づくことはできないのです。それがダメということではなく、そういうものだということです。

ただし、あまりにも自我の病みが激しいまま生きていくのは流石にしんどいので、少しでも気楽に生きていけるようにと癒しを進めていくわけです。

ただし、自我は満たされない不満が原動力となって生きているので、ある程度の癒しを進めて行った先に、考慮しなければならないことが待っています。

それは、そこそこのレベルまで自我が落ち着いてきたら、今度は全く違う観点でのパラダイムシフトが必要となってくるのです。

それは、自我は自分自身ではないということを見抜くこと。自我は確かにこの社会で生きていくためには、なくてはならないものです。

けれども、あなたのマインド、あるいはあなたの脳には自我とは全く異なる部分が厳然と存在していることにも気づかなければならないのです。

自我は主に左脳の中にあり、右脳にはまた別の人格が備わっているのです。その右脳にも人生を生きるチャンスを与えてあげること。

そんな自分がいたのだという気づきを得ることがとても大切なのです。もしも自我を優先的に生きてきたなら、右脳優位になったなら全く異質な人生が待っています。

私がよく言う全体性とか、時空の外側の感覚などは全てがあなたの右脳の中にある感覚だからです。私たちは、いつでも右脳を使うという選択ができることを知っておくことですね。