高校一年生の夏休みに3週間ほど、入院した経験があります。何か特定の病気ということではなかったのですが、どうも具合が悪いという状態が続いていたからです。
ちょうど今のような暑い夏だったと記憶していますが、親戚の人から紹介されて知ることになったその病院は、実はとても変わった病院だったのです。
というのも、院長さんはれっきとした西洋医学の医学博士であるにも拘わらず、独自の方法で患者の健康を回復させることをずっとやってきた人でした。
私も入院中、一度も薬を服用したこともありませんし、注射やその他とにかく西洋医学で行ういかなる治療も行われたことがありませんでした。
その代わりに、徹底的な毒出しをさせられるのです。毎日、水と柿茶を2リットルくらい飲むことから始まって、沢山の種類の野菜をペースト状にすり潰したものを、一回の食事でコップ一杯分も食べされるのです。
これがまずいことこの上ないし、数日に一回くらい大量の水酸化マグネシウムの浣腸をされるのです。最初はびっくりしましたが、慣れてくるとそれほど辛くもなくなりました。
それ以外にも、毎日2回ずつ、身体の関節を矯正するためにマシンにかかるのです。頚椎を引っ張る懸垂といわれるものや、身体を強制的に金魚運動させるものなど。
マシンも始めは辛いこともありましたが、慣れてくるにしたがって楽しみにさえもなりました。なぜなら、マシンにかかった後は身体全体がのんびりするような感じがあったからです。
そして、極めつけは入浴でした。真水と42℃のお湯と両方の湯船を一分ごとに行ったりきたりするのですが、水から入って水から出るのが規則でしたので、これも最初はきつく感じました。
この水風呂の習慣はその時からずっと続いていて、今でも最低でも風呂から上がるときには真水を身体にかけないと出られなくなってしまいました。
そのおかげで湯冷めするということが全くなくなり、その効果かどうかは分かりませんが最近では全く風邪を引くこともなくなりました。
つづく