躾(しつ)け

今年25歳になる息子と久しぶりに一緒に夕ご飯を食べている時に、話しの流れで彼はとってもびっくりするようなことを言いました。

それは、「自分の辞書には頑張るとか努力するとかというのがない。」というものです。なぜそれを聞いてびっくりしたかというと、自分と全く同じだったからです。

しかし、どう考えてもそんなことを息子に言ったこともないし、何かそういう信条を持つようにと躾けた覚えも全くないのです。

どちらかというと、自分は躾けということをあまり考えたこともありませんでした。ただ、何となくデレデレとした感じで子供と接していたと思います。

それなのに、なんで自分と同じ考えが成長した息子の口から出るんだろうという事が、本当に不思議に思えたのです。

親子と言えども別々の人間であるし、そんなに似るものだろうかと苦笑してしまいました。そういったことまで、実際人というのは遺伝するのでしょうか。

親がとりたてて子供に大切なことを教えようとしなくても、子供は親の心を敏感に感じ取ってしまうのかもしれません。

そしてそれは、伝えたいことであろうとなかろうと。親自身としては、これはまねされたくないなと思っていたとしても。

親の生き様というのは、身近にいる子供には手に取るように分かってしまうものなのでしょうね。いまさらながら、隠せないものなんだなと思い知りました。

子供にとってすべてに優先されるべきこととは、きっと親の心が穏やかないい状態でいるということなのかもしれません。

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