「お友達作戦」の勧め

クライアントさんの中には、闘い続けてきた結果、もうヘロヘロに疲労困憊してしまって、どうにもこうにもしようがなくなってしまったという方もいらっしゃいます。

それほどまでに極端でなくとも、私たちはずっとこの人生と闘ってきたのです。そのことにどれくらい気づいているでしょうか?自分は恵まれていると感じている人であっても、必ず闘争してきているのです。

あなたが、人生とどれだけ過激に闘ってきたかによって、それだけ苦難が増えるのです。なぜなら、闘えば相手はそれだけあなたに牙をむくからです。

あなたは危険だから仕方なく闘ってきたのだと主張するかもしれませんが、残念なことに人生のごく初期の頃を除いては、実際あなたが闘ってきたからこそ、苦難がやってきたのです。

闘えば、あなたは過酷な道を選ぶことにもなります。もしもそのことに気づいて、ほんの少しでも闘いの手を緩めることができるなら、人生もあなたにやさしく接してくる体験ができるはずです。

私はずっと水泳が得意ではなくて、社会人になってからふとしたきっかけから、水泳のスクールに3か月間くらい通ったことがありました。

最初は、25メートル泳ぐと息苦しくなっていたものが、あるときから急に息が楽にできるようになったのです。そうしたら、ゆっくりであれば休憩なしにいくらでも泳ぎ続けることができるようになったのです。

そのときに感じたのが、「ああ、水はお友達!」というものでした。それまで、自分の身体の周りにまとわりついて自分を苦しめていたと感じていた水が、突然お友達だと思えるようになったのです。

つまり、自分は気づかぬうちに水と闘っていたということなのです。溺れそうになっている人は、最大級に水と格闘していることは明白ですね。

また、スポーツクラブの100℃のサウナで汗を流すのが日課となっているのですが、あの高温の中でも長く入っていられるコツがあるのですが、それも「お友達作戦」です。

私たちは長く入って沢山汗を掻きたいと思うために、あの暑さとつい闘ってしまうのです。あと1分と思った瞬間に、その思考が闘いを作り出すのです。

その反対に、この暑さはお友達と感じるまでに自分のマインドを手なずけることができると、暑さの質が明らかに変わってきます。

このお友達作戦は、他のあらゆることに使えるのです。私たちは、放っておけば苦しみと闘ってしまうのですが、意識的にこのお友達作戦を実践すれば、苦しみの質は間違いなく変容してしまうはずです。

試してみる価値はありますよ。