不安の本当の理由とは?

セッションにいらっしゃる多くの方々が、漠然とした不安を抱えています。自分では、どうして不安がこびりついているのか、その理由も分からずにずっと過ごしてきたのです。

このことは何度もこのブログでも書いてきたのですが、その不安の多くは、自分の存在に自信がないことが原因なのです。自分のままで、ここにこうしていていいかどうか?充分に分かっていないということです。

その不安を解消して安心したいがために、人は頑張り続けるのです。頑張って、努力して存在価値の代わりになるもの、つまり他人からの評価を気にする人生を生き続けるわけです。

それはいずれは限度を超えて、鬱症状を発症することになるはずです。幼いころの自分のあらゆる訴えを聞いて、丸ごとそれを受け止めることを続けていくことで、心の奥にある不安が安心へと緩やかに変化していくのです。

と、ここまでは通常のセッションで、みなさんにお伝えしてきたことです。けれども、もっと深いところに実は不安の原因となる大元が潜んでいるのです。

それは何かと言うと、私たちの誰もが自分の正体を本当には分かっていないということ、それこそが不安の本当の理由なのです。

自分が何なのかが分からないまま、安心していられるはずがありません。私たちは、自分を知りません。自分が誰なのか、一体ナニモノなのか皆目分かってはいないのです。

幼いころ、それもようやく意識が芽生えるもっとも大切な時期に、あなたは○○ちゃんなのよ!という洗脳を繰り返し受け続けた結果、それをただ信じたに過ぎないのです。

私たちは本当に知っていることを信じることはできません。知らないからこそ、教えられたことを否応なしに信じるしか手立てがなかったのです。

そして信じたという事実を、完全に忘れ去ってしまったのです。だから、私たちは自分は誰なのかを当り前のように知っていると思い込んでしまったのです。

固く信じ込んだことは、本人にとってはそれが事実であると感じるようになるのです。けれども、心のもっとも最奥の箇所で、自分が何かを知らないままでいるのですから、そこから決してなくなることのない不安がやってくるのです。

その不安を根こそぎにするためには、誰もが自分の本質に気づくこと以外に方法はありません。このブログでずっと伝えていることは、簡単に言えばそういうことなのです。