「自己啓発」にやられるな!

「自己啓発」という言葉がありますね。自己啓発セミナーとか、自己啓発本などのようにして使われることが多いかと思うのですが、みなさんは馴染みがありますか?

例によって、ネットの辞書で意味を調べて見ると、次のように書いてありました。

「自己をより高い段階へ上昇させようとすることである。より高い能力、より大きい成功、より充実した生き方、より高い人格などの獲得を目指す。」 とあります。

何かすごく前向きな感じがしますし、向上心の塊りみたいな人をイメージしてしまうかもしれません。もしも、あなたが自己啓発という言葉に馴染みがあるなら、気を付けて下さい。

年齢が比較的若いクライアントさんには、この自己啓発に興味を持って、実際にその道を進めてきたという方々が沢山いらっしゃいます。

私は、自己啓発に関心があるなら、それは問題があると正面から言い切りたいと思います。その理由はいたって簡単なのです。

自分の存在価値にしっかり気づいている人は、自己啓発に興味を持たないからです。「より○○を目指す」というのは、今の自分では満足できないということがあるのです。

私のセッションでは、如何に自己啓発が馬鹿げたことなのかに気づいてもらうことを主眼としています。その逆に、そのままの自分を丸ごと受け止めることこそが本当に大切なことなのだと理解することです。

私たちが知っている向上心のほとんどは、自己否定が根底にあるということを知って欲しいのです。向上心は自己否定と未来への期待で成り立っています。

これは、エゴをもっとも強力に育てる生き方と言えるでしょうね。若い時の自己啓発が終わりを迎えたときに、その人は一体次には何を画策することになるのでしょうか?

どんな戦略を練ろうと、それはすべてエゴの独り舞台なのです。本来のあなたは、そんなエゴの勢いに飲み込まれないで、生があなたに与えた目的地を、そのまま受け容れていけばいいのです。

生の目的地こそが、あなたの目的地なのですから。

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