自分への深い謝罪

20年以上もごく普通の会社員だった自分が、どうした拍子なのか気がついたらセラピストになっていたのですが、そのきっかけとなったのは、自分への深い謝罪の気持ちでした。

他人に謝るというのは、ごく当たり前のこととして誰もが経験しているはずですが、自分自身に対して心から申し訳ないと感じることは、あまりないのではないでしょうか?

ある日それはやってきたのです。それには、どんな努力も必要とするわけではなく、ただただ唐突に向うからやってきたとしか言いようがありませんでした。

けれども、結果としてその深い謝罪の気持ちは、自分の人生を大きく変えるだけの凄い力を持っていたということなのでしょうね。

それまで一度たりとも経験したことのない何かがやってくると、人はただ驚くだけで他に何もできずに、かえってそれが自分に真正直な状態を作り出すのですね。

もうどんなことがあっても、自分に不正直になることだけはよそう、もっと自分を労わってあげよう、そういう密かな決意がその時に訪れたと思います。

そうなると、人は何か見えない不思議な力によって、ドンドンと運び流されて行くのです。本当に気がついたら、事務所を借りているし、あれ、目の前にセッションにいらして下さった見ず知らずの方がいる…。

自分でも内心驚きながらセッションをしていた記憶がはっきりと残っています。この仕事を始めて、16年目に入った今でも、その不思議な感覚はたまにやってくることがあります。

自分が人生のかじ取り役だと思っていたのに、本当はそうではなかったということを、体験上知ることができたことは幸運だったと思います。

人生何が起きてもいいし、流されていく自分を見守ってあげることができるなら、人生はそんなに悪いものではないと分かるかもしれませんよ。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です