事実と真実の違い

事実と真実の違いは何だと思いますか?私なりに思うのは、事実とは客観的な事象のことであり、みんなでシェアできるものなのです。

学生の頃、大嫌いだった歴史の授業、「いい国作ろう鎌倉幕府」くらいしか憶えていないのには、まったく自分でも笑えるくらいです。

歴史とは、事実を追っていくものですよね。だからきっと興味がなかったのだと思うのです。様々な調査をして歴史上の事実を解明していくことに生きがいを持っている人もいることでしょうね。

一方で、真実というのは決して個人個人がシェアできるようなものではなく、主観的なものだともいえるのです。つまり、事実が外的なものであるなら、真実は内的なものだということ。

そういう意味からすると、歴史の教科書などよりも、神話のほうが興味深いのは、神話は真実を表しているからなのでしょうね。

神話は事実ではありませんが、何か途方もなく深い、私たちの存在に根差した何かの真実を表現していると感じることができるのです。

クライアントさんとのセッションで、クライアントさんの人生に過去どんなことが起きたかをお聞きするのは、事実を知りたいからではなく、クライアントさんの内面の真実に気付きたいからなのです。

表面的な物語という事実に目を向ける代わりに、その奥に潜む真実を見ようとすることによってのみ、本当の救いの可能性があるのです。

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