社会一般的には、概ね伝統を重んじることは良しとされていますので、これに異を唱えると大抵は否定されてしまいます。
私自身は、ずっと以前から伝統とか格式、しきたりのようなものには、どういうわけかまったく興味がなかったのです。
いにしえの人々の知恵が詰まった大切な教えなのだろうとは思うのですが、どうもそうした原初の意味も知らずに、やみくもに昔ながらの決まりごととして守ってきた感があるからです。
実はルールを作ってそれを守ることは、マインドにとっての自己防衛の一つなのです。だから、伝統を重んじればそれだけで正しいとされて安心できるのです。
もう少し話しを一般化すると、マインドにはいわゆる「思い入れ」というものがあるのですが、それがクセものなのです。
何かに対する思い入れが強いと、マインドは融通が効かなくなる傾向があるし、それが結局は執着をも生み出す原因となるのですから。
私はどちらかというと、安心よりも「なんでもあり」の方が生きていて楽しい気がするので、自分が作った決め事みたいなものもかなり適当です。
大相撲の土俵上への女人禁制という伝統が、時代の中で消えて行かざるを得ない事態が起きたということでしょうね。