頭なしになる

ひとたび見まもることを知ったら
あなたは頭なしになる
そのときにあなたは、頭をもたずに地上を歩くのだ
頭がそこにないときには
どれほどの静寂があなたの上に降り来ることか
あなたにはきっと想像できまい
あなたの肉体上の頭はそこに残る
が、内側に巻きこまれていることや執着はそこにない

by osho

自分は頭の中のちょうど目の後ろあたりにいて、体全体をコントロールしているみたいな感覚があるのですが、みなさんはどうですか?

七年前にダグラスハーディングの本を読んでいて、彼が発案した実験を素直にやっているとき、↑この頭なしになる感覚になったのです。

そのときに、頭の中に隠れているつもりの自分が、隠れる場所を失ってしまったために、この世界の中に転げ落ちるんじゃないかと感じたのです。

もちろんそう感じただけで、怖かったり本当にそうなるんじゃないかと思ったわけではありませんので、落ち着いていられたのですが。

そのとき以来、ちょいちょい思い出したときにその実験をやっては、その転げ落ちる感を楽しむことにしています。

ただし、転げ落ちる感がまだあるということは、常に頭の中にいるという頑固な思い込みがあり続けているということですね。

しかし冷静に考えてみれば、頭の中をかち割ってみたところで脳みそがあるだけで、そんなところに自分が隠れているわけではないと分かってはいるのです。

頭があるのは向こうの世界の中であって、完全なるこちら側では頭はないのです。その頭の部分にこそ、この世界全体が収まっているのですから。