私自身は、まったくテニスなんてやらないのですが、どういうわけか錦織選手をまるで自分の息子か何かを見るような目で応援しているのです。
きっと彼の人柄とか、トッププレーヤーなのに心の動揺とかが見えてしまうところが、好きなのでしょうね。
そういうわけで、先日のバルセロナの大会での準決勝も「勝て〜!!」みたいな感じで試合を見ていたのですが、残念ながら負けてしまいました。
もう少しで勝てるチャンスはあったのですが、最後にコロリと本人のミスも手伝って敗北をきしてしまったのです。
その時に「ただ見ている」側に意識を向けると、試合の勝敗がどうでもいいことに瞬間的になってしまうのです。
勝った時の感動や喜びがないのと同様に、負けた時の悔しさや無念の思いも何もかも消えてしまうのです。
勝った時には、長く喜んでいたいために応援している自我の側にいて、負けた時には「見てる」側に行くのです。
こんな都合のいいやり方をするようになったので、余裕ができたのでしょうか。次第に負けた時の悔しさを味わうことも楽しみにすることもできるようになってきたのです。
結局、自我としての自分でいるときには喜怒哀楽のすべてを楽しみ、「見る」側になればすべてをあるがままにただ見る、ということになってきました。
だから何が起きても起きなくても全部OKということですね。でもやっぱり、一度くらいはグランドスラムで優勝して欲しい!