期待が辛さを創り出す

人生が辛いとしたら、その理由はたった一つしかありません。それは自我があれこれと期待をしているからです。

期待するのがなぜいけないの?と聞きたくなるかもしれませんが、いけないと言っているのではなく、単に辛くなるということ。

それでもやっぱり期待せずにはいられないのは、それが自我の生きる道だからです。自我は期待によって生き延びるのです。

逆に自我が活動を停止しているときには、期待は自我とともに消えているはずなのです。そのときには、この瞬間だけを楽しむことができるのです。

けれどもそれもつかの間、自我はあっという間に未来への期待とともに戻ってきてしまうのです。

そしてもしも期待が叶ったらそれはそれで嬉しいのですが、またすぐに別の期待を生み出すのです。

そして期待が叶わなかったならば、そこで辛い思いをすることになるのです。結局どうなったところで、期待はなくならないし、そのために辛さもついてくるのです。

これが私たちの現状なのです。自分の意思で期待を落とすことはとても難しいので、やれることは期待してしまう自我を優しく見守ることですね。

それを継続しているうちに、少しずつですが期待するエネルギーが自我とともに小さくなっていくのです。

期待が小さくなると、それにつれて大喜びすることもなくなるのですが、それとともに辛さも小さくなっていくのです。