この世界には全くもって不可思議なことが横行しているのです。A という存在が B になろうとしてみたり、あるいは A になろうとしてみたりするのです。
A はすでに A なので、A になることはできません。また、A が B になることも不可能なことです。
こんな単純明解なことが分かっていないので、上記のようなありえない目標を設定して頑張ろうとするのです。
ではなぜこんな幼稚な間違いをしてしまうのか?それは、存在とその属性とを同一に見てしまうからなのです。
A が金持ちになると、まるで B になれるかのような錯覚をするのです。A が A 以外の存在になれた試しは一度もないのに。
人生の初期の頃に、しっかりと挫折したり絶望することによって、A が B になろうとするとんでもない間違いを犯していたことに気づけるのです。
逆に言えば、幼い頃に自分の能力を過信して、ある程度の結果を残してしまうと、いつかは B になれるはずだという信念ができてしまうのです。
だから絶望は早ければ早いほどいいのです。あなたという存在が、あなた以外の存在になれないというこのシンプルな真実を忘れないことですね。