目標を脇に置く

私たちの誰もが、大なり小なり何らかの目標を持っていますね。社会的には目標を持つことはいいことだとみなされます。

明日までに資料をまとめる、1年以内に◯◯ができるようになる、5年以内に結婚する、10年以内に◯◯な仕事に就いている等々。

自我にとっては、目標は必要不可欠なものなのです。なぜなら、目標とは必ず未来にあるものです。

つまり目標をもつことによって、現在から未来に向かう空間が作られるのです。その空間を動くことが可能になって、安心するわけです。

もしも目標がなければ、現在という手詰まりな場所にいて身動きが取れなくなってしまうと感じるのです。

これは自我の幻想に過ぎないのですが、誰もがそこに陥っているのです。本当は、今この瞬間とは時間を超越した広大無辺を表しているのです。

思考がベースの自我にはそれが分からないのです。思考がとまり、今この瞬間の中に深く入って行けば行くほど、他には何もないと気付くのです。

人生において、目標をもつことが悪いことだとは言いませんが、1日のうち何度かはその目標のことを脇に置いて、現在に埋没する時間を体験することです。

それが目覚めを呼んでくるきっかけになるかもしれないのですから。