人の死に直面すると、普段気づかぬうちにこの生の根源的なことから目を背けて生きていることに気づかされますね。
人はいずれは必ず死ぬのです。これほど厳格に平等なことは他にはありません。その人の人生が如何なるものであろうとも全く無関係です。
死によってすべてを奪い取られてしまうのですから、この人生に一体どんな意味があるのか疑問になってもおかしくありません。
死ぬことで、生まれてくる前の状態に戻されるのです。つまり白紙に戻されるのですが、マインドのエネルギーだけがしぶとく残るのです。
それは実際私たち自身ではないのですが、そのエネルギーと自己同化しているために自分が生まれ変わるということが真実のように思えるのです。
無からやってきて、無へと帰還するというのが真実なのですから、その真ん中で起きることのすべては夢のようなもの。
それを理解できれば、深刻さも罪悪感も惨めさも見当違いだということが分かって、本当にリラックスすることができるでしょうね。