ジャンプする勇気

もう随分前のことになるのですが、あるバラエティ番組で高さ10メートルの飛び込み台からプールに飛び込むまでの時間を競うというのがありました。

ターゲットとなるタレントさんは、確か目隠しをされて何の説明もされないままに飛び込み台の上まで連れて来られるのです。

そこで突然目隠しを外されて、そこから時間の計測がスタートするのです。何が起きているのか分からないままに、時間だけが過ぎていくわけです。

そしてなるべく早い時間で、飛び込まなければならないことを理解するのですが、10メートルの高さにビビって、なかなか飛び込めないのです。

人によっては、30分、50分かかる場合もあったと記憶していますし、最後まで飛び込むことができなかったという人もいたはずです。

私はあの番組を見ていて、私たちの人生と似ているかもしれないと思ったことを覚えています。

私たちも、心の奥に隠し持っている惨めさや深い悲しみなど、そして究極的には自分は空っぽだったということを正面から見ることをずっと先延ばしにしてきたのです。

そしてそれは今もまだ続いているのです。いつ飛び込み台からジャンプするのか、いつでもいいとも言えるし、早ければ早いほどいいとも言えますね。