思考を見守ること

セッションでクライアントさんに、瞑想したことがありますか?とお聞きすることがあるのですが、興味はあるけれどやり方が分からないという方が多いですね。

たしかに難しく感じるかもしれません。それは、無念無想のようなことを連想するからでしょう。

瞑想というのは、思考を止めるということではないのです。思考があなたの世界を創り、あなたの人生という物語も創るのです。

その物語の中には、沢山の苦しみが散りばめられています。そこから解放されるためにも、思考を止めることが最善だと思うのです。

けれども、実は思考が悪者ということでは決してありません。問題は思考に飲み込まれるということ。

思考を止めようとすれば、そのことすら思考は物語の一部にしてしまうのです。思考を止めるのではなく、思考を見守ること。

見守っていられるなら、思考に乗っ取られることはありません。見るということによって、その対象との間に隙間ができるからです。

瞑想は無念無想になるのではなく、やってくる思考を見守り続けることなのです。その意識を持って、瞑想の時間を少しだけでも作ってみるといいと思います。