マインドは分裂している

セッションの中で、私たち人間の内面についての説明をすることがあるのですが、それを聞いてまるで多重人格者みたいですね、と驚くクライアントさんもいます。

そんなふうに感じたとしても当然ですが、多重人格者というよりはマインドは決して一枚岩でできているわけではないということです。

マインドは思考の集合でできており、それは精神活動を司るプロセスのようなものだと言えます。

だから、一般的に人格レベルでは一つかもしれませんが、幾重にもマインドの断片が分裂して共存しているのです。

例えば私のマインドを覗くと、瞑想をしたいという思いと、瞑想はしたくないという真反対の考えが同居しています。

双方が協力して何かをするなどということは決してありません。いつも互いにせめぎ合ってその瞬間の声の大きい方が勝つだけです。

そうしたせめぎ合いのペアが無数に共存して、分裂状態にあるのがマインドの特徴なのです。

そうでなければ、人生に悩み事など消えてしまいます。ペアのどちらを選んだとしても選ばれなかった方は不満になるのですから厄介ですね。

結局、誰のマインドであれ分裂しており、そういう意味で病んでいるとみなすのが正解だと思っています。

ただし、ずっと内面を覗き込んでいて一つだけ例外的な部分があります。それは、マインドのどの断片が活躍しようと、それをただ見つめている部分があるのです。

それこそが意識であり、私たちの本質なのです。瞑想が深くなればなるほど、意識だけが際立ってくるのは、瞑想によってマインドが静かになってくれるからですね。

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