ある時セッション中にクライアントさんから、「大澤さんはクライアントにどうなって欲しいと思っているのですか?」と質問されたことがあります。
1秒くらい考えてから、考えるまでもなかったと思って答えたことが、「より自然に、より自由に、より無防備に生きられるようになって欲しい」でした。
要するに、生後培ってきてしまったあらゆるバカバカしい教えから解放されること。それが癒しの目的なのです。
その教えの中には、親や社会の正しさも存分に含まれています。この正しさ、このルールというのが防衛に使われることになるのです。
私はクライアントさんに人格者になって欲しいとは全く思っていないのです。それよりも心の中で野生を取り戻して欲しいのです。
社会の中にいるためには、それなりのルールを守って順応することも必要ですが、内側では幼い子供のように野生を持っていて欲しいのです。
そうして、社会の中にいながら社会に染まらずにいることが可能になるのです。そのバランスが取れるようになること。
あなたの自我がどんなものであれ、それを十分に注意深く見守りながら生きること。受け容れることでしか、人は満たされないということを忘れないことですね。