どんな人でも生まれてくる時には、無邪気で無防備な状態でやってくるのです。その姿は私たち人間にとって、一番輝いている時なのです。
生まれてしばらくすると、その子によって差はあるのですが、次第に知恵をつけていって、少しずつゆっくりと防衛を始めることになるのです。
それが自然な形で少しずつ進行していく分には問題ないのですが、早いうちから無邪気さを失って大人のような分別を使うようになった子は、非常に危険なのです。
なぜなら、無邪気で無防備で過ごす大切な時間を、早々に切り上げてしまうわけですから、その皺寄せが大人になってから必ずやってくるのです。
例えば大人になると、どれほど訴えたところで現実が変わることはないと知って、半ば諦めてしまうとか、相手の立場を尊重し過ぎることで、自分の本音を抑圧してしまったりするのです。
こんな生き方を幼いうちから覚えてしまえば、誰が見ても明らかなようにその子は抑圧的な人生を生きることになってしまうはずです。
幼い頃の寂しさや悲しさといった自然な感情は、親の気持ちや大変さなどを知って早いうちから隠されてしまうのです。
子供によっては、そんなことは知ったこっちゃないとばかりに、自然な気持ちを訴えることができる場合もあるのです。
どちらが子供にとって自然な生き方かは明々白々ですね。もしも子供の頃に分別を持った大人のように生きてきたという自覚があるなら、しっかりと癒しをしていく必要があると知ることですね。