セッションでクライアントさんと向き合っていて時々思うのは、自己否定というのはとにかくしつこいものだなということです。
理屈では分かっているのです。その自己否定は理屈に合わないと。ところが、それがなかなかやめられないのです。
生まれながらの特性として、つまりはDNAに書いていあることが否定的だと仮にしても、それは自分の責任ではないことは明白です。
また、自己の否定的なところが後天的なものだとしたら、それは環境によるものなので、これまた自分の責任外のことなのです。
いずれにしても、自分のここがダメだ、というのがあってもいいのですが、でもそれは仕方のないことでしょ、で済ませばいいだけなのですが、それができないのです。
理由は二つあると思っています。一つ目は、自分への否定が親などから否定されたことのコピーである場合です。
いわゆる自分の中に作られてしまった親2世が、自己否定の張本人である場合です。このことにご本人が気づかなければなりません。
そしてもう一つは、自分の存在と否定的な部分を同一視してしまっている場合です。要するに、自分を存在として見ていないということ。
本来であれば、自分という存在があり、それに対して短気だとか怒りっぽいという属性があるだけなのです。
自分がどんな否定的な属性を所有していたとしても、自分の存在とは異なるものだと気づくことです。
この二つのバカバカしい勘違いにしっかり気づくことができれば、しつこい自己否定からすんなりと足を洗うことができるのではないかと思っています。