世界で一番幸せな民族

昨日のブログでは、私たちは毎日のほとんどが仮想世界の中で暮らしているということを書きました。なかなか衝撃的です。

今日の話しはその真逆の暮らし方をしている人たちのお話しです。アマゾンの奥地に暮らす少数民族でピダハンと言われる人々がいます。

彼らは今ここにあるもの、つまり実在するものだけで暮らしているのです。過去も未来もないそうです。昨日のことくらいは覚えていられるようですが、その程度なのです。

彼らの基準は常に今なのです。だから、「昨日あなたが帰ってきた時に、自分はお茶を飲んでいた」などの過去を起点とした言葉やその表現方法がないのです。

また、空間的な認識も今見えている範囲だけが彼らの領域であるため、隣村から誰かがやってきたら、その姿が見えた時にみんなでイビピーオと叫ぶらしいです。

彼らにとっては、いなかった人が出現したということなのでしょう。そしてその訪問者が帰っていく時にも、姿が消えた瞬間にイビピーオと叫ぶということです。

私たちは自分の目の前に見えている空間の外側にも、延々と空間が広がっているという仮想世界を常にイメージしていますが、彼らにはそれがないのです。

色の名前とか数字といった抽象概念も持っていないため、数は3か4くらいまでしか数えられないし、赤色を表現するときに「◯◯の木の実のような色」みたいに表現するのです。

彼らはいつも笑っているそうです。獲物が取れたら笑うし、獲物が取れなくても笑うそうです。そんな彼らは、世界で一番幸せな民族と言われているようです。

複雑な仮想世界を中心に生きている私たちとは全く対照的です。彼らのようになれなくても、もう少し実在するものに意識を向けた生活を心がけてもいいのかも知れません。

とりあえずは、必要な時以外は仮想世界を生み出す思考を使わずにいられるように練習することが大切だと思いますね。