メタボ化してしまった左脳

思考について考えて見れば分かることですが、それは人類が手にしたツールの中でも圧倒的に高機能で便利なものだと言えますね。

ホモサピエンスである私たちが、思考を発達させることによって実現できたことは山ほどあります。例えば言葉によって、他人とコミュニケーションすることができる。

文章を書くことができる。哲学や数学、あるいは天文学や物理学など、あらゆる学問には欠くことのできないものです。

あるいは、スケジュール管理や経営、ほとんどすべての仕事をこなすのに思考を使うはずです。私たちの毎日の生活に絶対的に必要なものですね。

それなのに、なぜこのブログではいつも思考をまるで悪者のように表現しているのでしょうか?その理由はたった一つ。

主従逆転という問題です。つまり、思考をツールとして我々が使う側であれば何の問題もないのですが、思考に使われてしまえば地獄が待っているということです。

思考というツールそのものに何かの意図があるわけではなく、思考を生み続けている左脳にこそ目的があるのです。

それは、私たちに沢山思考を使ってもらうことで、左脳が潤うようにするということ。考えれば考えるほど、左脳の血管に血液が流れ込み、その回路を太らせることができるのです。

メタボ化してしまった左脳には、私たちのツールとしての役目を全うすることよりも、左脳自身をもっと肥やすという歪んだ目的ができてしまったのです。

もちろん、左脳をメタボから救うことができれば、元通りの従順で有能な脳に戻ることができるはずなのです。

だからこそ、自動思考を止めるか、自動思考を見守るか、自動思考から離れるか、いずれにしても自動思考に飲み込まれないような生き方をする必要があるのですね。