若い頃、自分が何をやりたい奴なのかが皆目分からないで困っていたので、とにかくアクティブな人のふりをしていたことがあります。
自分を放置しておいたら、それこそずっと部屋にこもっていても何も辛くないし、結構快適だったりするものですから、これではいけないと思っていたわけです。
それで、空のスポーツはパラグライダーだろうと勝手に思って、まだ当時日本ではほとんどの人が知らないスポーツだったこともあり、やったらカッコいいだろうと。
今思うとかなり危険なことをしてたなと思うのです。コーチのような人もいないで、個人的にグライダーを持っている人に借りて飛ぶのですから。
グィーンと上に引っ張られる感覚は格別で、これは虜になるかもと期待したのですが、案の定しりつぼみとなってしまいました。
空がダメなら、次は陸だろうということでモータースポーツへと誘われ、これはかなり面白くて今でもその時の興奮は忘れられません。
カートで時速100km くらい出すと、体感は300km/h くらいに感じるそうです。あるいは、ダートを友人の改造車でドリフトすることの快感も本当に魅力的でした。
それでも、やはりやめてしまうのです。そして最後は海だろうということで、高いお金を払ってスキューバダイビングのライセンスを取得。
それなのに、実際に潜りに行ったのはほんの数回だけ。そのころは、ただ面倒臭いから行かなくなるのかもと都合のいいように考えてみたり。
けれども、心底理解したのは、何をやっても続かないということでした。趣味に一生を捧げることなど到底できないと。
本当は趣味の問題などではなく、自分の深いところが揺さぶられるようなことではなかったという、ただそれだけのことだったのです。
人がやるからとか、これをやるとカッコいいからとか、とにかくアクティブな人になろうとか、そういうまやかしが通用しなかっただけなのですね。
だから、皆さんも自分に対して無理に何かをさせようとする必要などないのです。人と比べることもいらないのです。
そんなことは放っておいて、ちょっとでも楽しいことがあればそれを率先してただやってあげることです。
そうしたら、そのうちに自分の芯のところにガチっとハマる何かを見つけることができると思います。
私の場合は、瞑想だったり自己探求だったりですが、それも人それぞれです。自分に正直に生きていれば、それはいずれやってきてくれるはずですね。
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