子供からのサイン

子供というのは、その家族の中にある目には見えないような家族間の心の問題を、様々な形で体現して見せてくれるものです。

その中でも誰もがよく知っている一番オーソドックスなものは、「おねしょ」ですね。おねしょは、寝ている間にしてしまうものですので、本人は全く意識できません。

しかし、それが逆に本人にも気付いていない潜在意識の中に抑圧されてしまってある、家族の間の人間関係の問題を表すことになるのです。

最も多いのは、おねしょをしてしまう子供本人と親、特に母親との心のつながりが、子供の側からすると満足のいくものではないと感じている場合です。

母親が忙しすぎたり、何か気になることを抱えていたりと、母親の気持ちが自分の方に真っ直ぐに向いていないと子供が感じると、そこに大きな不満が起きるのです。

母親の方としては、一生懸命毎日を送っていてこれといった問題はないと思っているのですが、そのことがまた子供にとっては自分の不満に気付いてくれないという感覚を生んでしまいます。

そうなると、何とかして母親の注意を自分に向けようとします。ただ、子供はこのことを表面意識で感じていない場合には、そのことに対する自己表現をしないために、仕方なく寝ている間のおねしょという形で訴えるという手法をとることになるのです。

親の心に余裕がある場合には、このことに気付くこともありますが、大抵の場合にはいつになったらおねしょが治るのだろうという不安の方に目が行ってしまい、子供の気持ちに気付いてあげられないのです。

場合によっては、両親の関係がうまくいってないなどの時にも、おねしょが起きることがあります。それは、子供から親に向けた身を挺したサインだと考えることができますね。

そして、子供からのサインはおねしょだけではなく、不登校という形をとってみたり、子供の人間関係の悪化という現れ方をするような場合もあるのです。

いずれにしても、子供は家族の問題をその言動によって親に知らせる役目をしっかり果たしているのだということを、冷静に見てあげる必要があるのです。

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