問題を作りたい意識

私たちの毎日は、何かしらの問題らしきものを見つけては、それを何とかして解決しなければならないと思って生活しているのです。

何かを改善しなければ、このままではうまくない、何とかもっとできるように、この問題を片付けなければ次へ進めない、こうしたことのてんこ盛りの中で生きているのです。

それを解決することができたら、きっと今の生活の不満は軽減されて、より満たされた人生になるはずとの期待を持っています。

そうした期待があるからこそ、解決、改善を繰り返すのですから。しかし、よくよく現状を見てみると、実際はどうなのでしょうか。

あれが解決したと思ったら、次にはこの問題が持ち上がってしまった。この問題を解決することができたら、別の懸案事項が出てきて、今保留になっているなど。

考えて見れば、この連続だということが分かります。いくらこれを繰り返したところで、満足するところに到達することはありません。

だからといって、手をこまねいて何もせずにじっとしているわけにもいかないでしょう。結局人生とはそんなものだよと半ばあきらめて、合いも変わらず問題を解決するべく戦っていくことになるのです。

本当にそこから抜け出る方法はないのでしょうか。実は、問題が次から次と出現してくるのは、仕方ないことではなく、自分の中にそうした問題を作りたがっている意識があるからなのです。そのことに気づくことです。

何も解決する必要のある問題がなければ、困ってしまう自分がいるということです。なぜなら、解決することで人生をまっとうできると信じているからです。

本当の人生とは、問題を解決することにあるのではありません。問題など、本当はないのだということに気づくためにこそ人は生きるのです。

それに気づけば、何かを改善しようと躍起になることもなくなるし、どんな自分にでもOKを出していられるようになります。だからといって、純粋な向上心がなくなってしまうわけではありません。

ただそうしたいという意欲から、人は動くのですから。今を否定せずに、進んでいくことはいくらでもできるのです。もう、これ以上問題を作る必要はないと自分に伝えてあげてください。

そして問題の解決は、問題を作り続けたい自分と同じレベルには存在しないことを知ることです。すべてを受容する本当の自分に気づくことで、一瞬にして問題が消滅してしまう経験をすることです。

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