文句を言いたい意識

何年か前に家族でハワイに行った事があるのですが、その時に馬に乗って自然の山の中を一時間くらいかけて歩いてくるというアトラクションに参加したことがありました。

勿論どの馬も全くの素人がまたがっても大丈夫なように訓練されているのですが、どういうわけか、自分が乗った馬だけが大柄でとてもわがままな気性だったのです。

またがってすぐに、勝手に餌を食べに行ったり、道端で列から離れて自由に行動してしまったりと、とにかくみんなと逸れることしきり。

素人ながら、手綱を引いて方向を転換しようとすると、後ろを向き直って、「それ、やるな!」と鼻を鳴らすのですが、その声にびっくりしてしまったのです。

こんな馬に当たるなんて、なんて運が悪いのだろうと思っていると、あまりにもその馬の態度が悪いのを係りの人がみて、鞭を打つと今度は勢いよく走り出してしまうのです。

それがとてつもなく初めての自分には怖くて、途中で怒りが爆発してきてしまいました。ゴールが近づくと、それまで緩慢に歩いていたその馬は、急に水を目掛けて走り出す始末。

どうも、自分はこのような場合に運が悪いという自覚があるのです。なぜだか知らないけれど、文句を沢山言いたくなるような、情況にはまり込むのです。

家でご飯を食べるときに、時々アサリやシジミの味噌汁が出ることがあるのですが、どうしたわけか、ジャリっと音がして砂が口に入ることがよくあるのです。

自分以外の家族にはそのようなことはあまり起きないのですが、自分だけがそうした目に遭わされてしまうのですが、これは偶然なので仕方がありません。

実は、他にもこうした自分だけが理不尽な思いをすることになるというパターンには、昔から気づいていたのですが、理由が分かりませんでした。

でも今ではその理由については、はっきり分かっています。その理由はたった一つ、自分が人一倍文句を言いたい意識が強いからなのです。

だから自分で文句を言える事態を引き起こしていたということですね。もしも、似たようなことに思い当たる人がいるなら、このことをしっかり受け止める必要があります。

そして、起きたことをそのまま受け入れることができるようになると、そうした理不尽な体験そのものが格段に減ることになりますよ。受容することですね。