今日もバランスの話しをします。勿論、バランスを欠くといろいろ厄介なことの多い人生になってしまうということです。この世界は二元性でできています。
右があれば左があり、上があれば下があるという具合です。片方だけということは絶対にありません。それが、この世界の鉄則です。
もしも、疑うのでしたらとことん例外がないか捜してみて下さい。決して見つからないはずです。で、話しを元に戻すと、その二元性の中で上手にバランスを取ることがとても大切なのです。
例えば、私たちの心の中には、純粋で正直な幼い子供のような部分と、理知的で分別のあるルールを重んじる大人のような部分とがあります。
これも一つ対のようにして存在しているものです。そのどちらか一方に偏った生活をしてしまえばどういうことになるか、はっきりしています。
前者ばかりを優先させれば、いつまでも野生児のような社会不適合者となってしまうでしょうし、後者ばかりを優先すれば、あまりにも生真面目でルールばかりを重んじるつまらない人になってしまうでしょう。
そして、特に後者の場合、前者の部分、つまりもっとも自分らしい素直な部分が犠牲を強いられてしまうために、病気になったりストレス過多になって、必ず具合が悪くなるはずです。
そうして、いつかは必ず自己犠牲のかたきをとるかのように、大爆発が起こり、それがひどい鬱状態を作り出したり、激しく感情が噴出するといったことになってしまうのです。
バランスを上手に取るためには、心の中にいつもバランスを見ている存在がいなければなりません。それは、放っておいてできるものではないため、意識的に作る必要があるのです。
その役割を担うのが、昨日もお話しした「見る」という立場です。自分の心の在り様をいつも見ること、心の声にいつも耳を傾けて聞いてあげること。
そして、それこそがあらゆるものを受け止めるということに繋がるのです。見る立場になるためには、思考から抜けている必要があることも付け加えておきます。
なぜなら、思考を使って見てしまえば、そこには必ず裁くという作業が発生してしまうからです。それでは、見られる側に逆戻りしてしまいます。
あなたの心の中をいつも見る(観照する)意識を作ってあげることです。今この瞬間も、つまりこのブログを読んでいる自分と何かしらの反応をしている自分を見ていることです。