癒しを進めていく過程において、必ず通過することになる関門のようなものがあります。
それは、大人の自分が幼かった頃の自分をどう見ているかということ。そもそも癒しは、幼い頃の自分のことを意識するようになるところから始まります。
そして、その子のことをどのように見ているかを調査すると、あまり興味がないという場合もあるし、好ましく思っていないということもあるでしょうね。
心が病んでいる状態というのは、子供の自分と大人の自分が分裂していることを意味します。だから子供の頃の自分のことを否定していることも多いのです。
その地点から脱出するためには、大人の自分が子供の頃の自分のことをより身近に感じるようになり、その子を愛しいと思えるようになる必要があるのです。
そうなれば、分裂は小さくなって心のバランスが取れて、抑圧されている部分も小さくなるのです。
ただ、忌み嫌っているものを無理やり愛しく感じられるように強いることなどできません。
なぜ好きではないのかを丁寧に検証する必要があるのです。その原因が明らかになれば、自然と気持ちは変化してくるはずなのです。
大澤さん、こんばんは。
こちらのブログを、毎日すがるように拝読させていただいています。
どうしても子供の頃の自分がかわいいと思えません。むしろ疎ましく、消してしまいたいくらい嫌いです。
なぜ嫌いなのか、以前セッションでお話したことがあります。
その理由に対し、大澤さんは「その子の行動はすべて問題行動だったんだよ」と教えてくださいました。けれど原因を知っても、私のなかで小さいころの自分は醜い生き物のままです。
自分、全否定です、笑
幼い自分を受け入れられない苦しさが、とても苦しくて(少しおかしな表現ですが)、それでお便りさせていただきました。
あの子供(2~19歳くらいまでの自分)を記憶のなかから消してしまいたいのですが、それでは癒しは進まないでしょうか?
(※お答えが難しい質問でしたらお返事は大丈夫です)
幼い頃の自分を醜い生き物だと感じているのは、実はその当時の自分自身なのです。その子に乗っ取られている大人のあなたがそれを感じてるということです。
過去の自分を記憶から消してしまいたい気持ちは100%理解できますが、それが叶っても癒しは進みません。
まずは、幼い自分を受け入れられないことを認めて下さい。そのことはいいも悪いもありません。自然なマインドの働きなので。その上で、コツコツと癒しを進めていくことですね。いつか必ず、その時はやってきますので。幼い自分を抱きしめたくなったら、景色が変わると思いますよ。
丁寧なお返事を下さり、ありがとうございます。
幼い自分を受け入れられないことを認める――これなら、私にもできるかもしれません。まずはそこから始めてみます。
嫌いな幼い自分というものが、いつも重荷のように自分のなかに居座っているので、そう言ってくださりとてもラクな気持ちになりました。