目を閉じている時間

私たちの知覚の中で、一番多くの情報を担っているのは視覚だと言われていますが、きっとその通りなのでしょう。

だからいつも目を開いて周囲を見回しながら生活しているのです。そうなると、自然と見ている対象物に注意が向いてしまうのです。

これが意識的であることをすぐに忘れてしまう、大きな要因なのではないかと思っています。

ということは、意識的であり続けるためには目を閉じていることが有効だということになりますね。

実際、私自身はいつの頃からなのかは忘れましたが、日頃よく目を閉じている自覚があります。前を見る必要がない時には、大抵目を閉じている感じです。

皆さんの毎日のごく普通の生活の中で、目を閉じている時間がどれほどあるのか検証したことはあるでしょうか?

検証するまでもなく、とても少ないのではないかと思います。なんなら、夜ベッドに入って寝る時以外は目を閉じることはないという人もいるはずです。

何かを見る必要がある時以外は、目を閉じている練習をしてみるといいと思います。目を閉じただけで、内的世界を感じていられるようになるからです。

外側からの情報を遮断して、内側に耳を澄ます練習です。瞑想をしようと決意するのではなく、もっと自然に目を閉じている時間を増やすだけ。

目を閉じて何するでもなく、ただそうしてそこにいるだけでいいのです。この無意味さが今この瞬間にいられるカギなのかもしれません。

慣れてきたらきっと気に入っていただけると思いますので、是非試してみてください。