お為(ため)ごかし

「お為ごかし」という言葉をご存知でしょうか?実は私自身はうろ覚えのレベルだったのですが、割とよく頭に浮かんではきていたのです。

辞書で調べてみると、ああなるほど…。表面的には親切に見せかけながら、本心では自分の利益を優先する、そんな意味なのです。

これ、実は多くの人が無意識的にやっていることと言っても過言ではありません。たとえば、こんな口癖を言う親がいます。

「これはお前のことを思って言っているんだぞ!」こんな怪しい言葉を、皆さんもきっとどこかで聞いたことがあると思います。

たとえば、娘が大学生になっても厳しい門限を設定する親がいます。お前のことを心配するからこそ門限を与えるんだぞ!

これ、完全にお為ごかしです。なぜなら、この門限というのは親自身が安心したくて子供に課するものなのだからです。

親はそんなことは自覚がありません。とにかく子供の身の安全を願ってのことだから正しいのだと思い込んでいるのです。

ロシア側がウクライナ側との停戦協議で人道回廊を作ると約束しておいて、現実にはその道はロシアへ続く道だったなんて、あまりにも馬鹿げています。

この場合は、無意識ではなく明確な意図を持った提案だったわけで、お為ごかしも甚だしいというしかありません。

自分の言動も、お為ごかしになっていないかどうか、よくよくチェックしておくことが必要だと思いますね。