正しさの末路

ウクライナへの侵攻を前にして、プーチン大統領はロシアの国民に向けて、1時間もの長い演説をしました。

その演説を日本語に翻訳してくれた人がいて、まだ途中なのですが、その文章から彼の内面を読み取ることができるかなと思って読んでみたのです。

それでわかったことが二つあります。一つは、まず根底にあるのが自分の側は正しくて相手は間違っているという妄想です。

これは多くの人々が知らず知らずのうちにやっていることで、それほど珍しいことではありません。

ただし、何となくそれに気づくこともできるはずなのですが、一向に気づいている感じがしないのが恐ろしいです。

そしてもう一つ分かったことは、彼が完全に過去の出来事に激しい執着をしているということです。

そのエネルギーは半端ではないのでしょう。読んでいて、こっちの頭がクラクラして途中で嫌になるほどでした。

強大な権力を持っている人物が、自分は間違ってはいないという思いで、大義を持ってしでかすのですから大変なことになりますね。

親が子供を育てるときに、自分の正しさを振りかざして子供の心を認めないでいる様子に類似していると思うのは私だけでしょうか。