直接体験と思考体験

非二元の話をし出すとつい、「体験だけがある」「体験しかない」ということをお伝えしたくなってしまいます。

というのも、そのことに真に気づくことができれば、非二元はもう間近だからです。さらに言えば、その体験は直接体験と思考体験に分けられるのです。

直接体験というのは、まさに思考が介在する前の状態であり、単に色、音、などのようにただ現れが起きている状態です。

ここのことを非二元と呼んでいるのです。そして、その直接体験のすぐ後に、思考が入り込んできて、あらゆる想定や認識をするのです。

そして私たちは、そのすべてが終了した結果を思考から受け取るのです。ここに二元の世界が現れるわけです。

この二つの違いを明確にしておけば、私たちがこの二元の世界でいかに思考の作り出したものを事実と間違えてしまっているかに気づけるのです。

思考の後処理によって、我々がこれが世界だと信じて疑わない馴染み深い世界観を作り出しているのです。

この思考の後処理は多岐にわたります。たとえば、色の違いから物を作って空間の中に配置します。そして、片っ端からそれぞれの名前を設定します。

これはテーブル、これは椅子という具合に。その一つに自分の身体への認識も含まれます。その身体の内側に私がいて、そこから対象物を見ているという構造を生み出すのです。

こうして、なんだか訳の分からない直接体験とはかけ離れた世界の中で、「私」が自分の人生を生きているという物語を紡いでいくのです。