帰省

この年末年始のお休みを利用して、実家に帰省された方も多かったのではないでしょうか。日本では、夏休みよりもお正月を実家で過ごすという人の方が多いのかもしれませんね。

しかし、今まで沢山のクライアントさんと接してきた経験では、長い間実家に帰ってないという人や、帰るとしても決まりだから仕方なくという人が意外にも多いのです。

つまり、帰省したくないと思っている人が沢山いるということですね。帰省したとしても、何となく居心地が悪くて早々に引き揚げてきたという話は今までに何度も聞いてきました。

一般的には自分が生まれ育った親の元に帰るわけですから、一番自由で居心地のいい時間を過ごせるのだろうと思いがちですが、現実はそうでもないということです。

それは親に育てられていた時期が、その人にとってどのようなものであったかということに深く関係しているのです。

親との関係に問題があったり、何らかの犠牲を強いられてきたという場合には、実家に帰るということは本人にとって苦痛以外の何物でもないのかもしれませんね。

癒しを進めていくと、まず最初に幼い頃の親との係わりを見直すことになります。そこで、過去溜め込んできたさまざまな感情を開放したり、自分の本心に気づくことなどでわだかまりを手放していくことになります。

ある程度それが進むと、もう帰省しても穏やかな心で過ごせるのではないかという自信がついてきます。そうして実際に帰省してみると、概ね次の二つのパターンが待っています。

一つ目は、久しぶりに会った親兄弟などの家族の自分に対する態度が以前と変わっているということに気づいて、自分の癒しが進んだことを自覚できるのです。

この場合には、それまで心の中で敬遠していた実家が思いがけず居心地のいい場所に感じることができるようになったなと嬉しくなるはずです。

二つ目は、やっぱり家族は変わってなかったと失望して戻ってくるというケースです。自分は癒しを進めてきたはずなのに、実家に戻ると従来の自分に戻ってしまうという経験をするのです。

この場合は、まだまだ心の奥に隠しているものが残っているということですから、あきらめずに癒しを続けていくことですね。

いずれにしても、ときどき生まれ育った環境に自分を戻してみるというのは、自分の癒しのバロメーターになりますし、これから先の癒しのヒントを与えてもらえる大切な経験になるということを覚えておいて損はないと思います。

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