痛みに寄り添う

痛みや苦しみというのは、それが心の苦痛であっても身体のものであったとしても同じように独りであるというところから来るものなのです。

孤独というのは、自分のことを分かってもらえてないという惨めな思いです。独りぼっちで誰にもかまってはもらえてないという幼いころの悲しみと同じものです。

だからその苦痛を緩和してあげるためには、それを感じている人にできるだけ寄り添ってあげることが大切なんですね。

そうやって、あなたは独りではないよ、丸ごと受け止められているよということを少しずつ気づいてもらうことが大事だということです。

痛みを感じている本人の自覚としては、そんな孤独感はまったくないと思っていることも多いものですが、心の中を紐解くと必ず独りで寂しいというものが奥に詰まっています。

だから寄り添うというのは大切なことですね。言葉よりも何よりも寄り添うことです。これが先天的にできるのは、人間よりもペットなどの動物かもしれません。

動物は余計な言葉をしゃべることもないために、ただ寄り添うということが必要であることを生まれながらに知っているのでしょうね。

本来人間も動物と同じはずですが、言葉を話せるようになってしまったために、それが逆に災いとしてただ寄り添うということの大切さを忘れてしまったのかもしれません。

何とか力づけようと言葉で励ましてみたり、やさしい言葉をかけてみたり、確かに愛のある言葉は癒しの効果があります。

でもそのために寄り添うという根本的なことを忘れてしまいがちです。セラピードッグのようにただ寄り添って相手を見つめることを忘れないようにしたいと思います。
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