今に意識を向け続ける方法

この半年くらいの間、ずっと過去からやってくる想念(私の場合には思考がそのほとんどですが…)に、巻き込まれないように心がけて生活してきました。

それは単に思考に巻き込まれないためにというよりも、なるべく今この瞬間に在るということへ注意を向けるということを意味します。

当然のことながら、今だに完全とはほど遠い状態ではありますが、そのいくつかの方法について書いてみたいと思います。

一つ目は、今現在の自分のことを見続け、自分で自分に実況中継してあげるというものです。具体的には、以下のようなやり方を使います。

心の中で、「今自分は井の頭通りを歩いている」とか、「今信号待ちをしてイライラしている」という具合に、そのときそのときの自分の行動や心の状態を自分に伝え続けるというものです。

これはヴィパッサナ瞑想という名前で親しまれているかもしれませんが、この方法は特に外出したときに効果がありました。

二つ目は、「私」という意識そのものに意識を向け続けるというものです。集中するというわけでもなく、さりとてボーっとしてしまうということでもないのですが、ただただ自分の意識にそれ自身が気づいている状態にするのです。

この方法は、静かに瞑想しているときにも使うのですが、大切なことは瞑想をしているいないに係わらず、あらゆる場面においてなるべくできるようにすることだと思っています。

三つ目は、二つ目を続けていると自動的にこの状態に移行するのですが、意識の全体性に注意を向け続けるというものです。

この方法は、確実にドーンとその感覚になれるわけではなくて、きっと調子のいいときにそれがやってきてくれるのだと思います。

そして四つ目は、ダグラス・ハーディングさんの実験方法によって体得したものですが、目を開けたままで頭(顔)が馬鹿でかく拡大した感覚になるものです。

この方法は、今この瞬間に刻々と変わる、見えているもの自体が自分の内側あるいは自分自身だという感覚になるものです。

またこうしたいくつかの方法を重ねて実践している場合もあります。今はまだ、どれか一つに集約されていく段階までは至ってないようです。

いずれにしても、こうした方法を常に心がけて実践し続けることによって、日常的などの場面においても、今この瞬間に意識を向けていることが可能になるはずです。

そして、自分がこの人生のストーリーの中で活躍する個人としての側面を、愛を持って見ることができるようになればと思っています。