物語は魅力的

歴史上の偉人たちの人生だったり、今生きている人であっても他人の人生というのは、一つの物語として見ることができるととても魅力的に映ります。

特に波乱万丈な人生は、浮き沈みが激しかったりしてとても面白い小説を読むような感じにさえなります。

オリンピックなどの競技を観戦していて、どの選手を応援したくなるかといえば、これまでどんな人生を送ってきたかを知っている選手を応援したくなるものですね。

それは私たちがとにかく物語を好むからなのです。映画やテレビドラマが大好きなのも全く同じ理由です。

自分自身の人生も同じようにして、一つの物語として見ることができれば、その主人公としての自分を応援したくなるかもしれません。

けれどもそれがそう簡単なことではないようです。なぜなら、物語として楽しむためには、その物語を傍観できる立場にある必要があるからです。

自分自身が人生の主人公である限り、傍観することなどとてもできません。仮にそれができるとしたら、それは万事うまく進んでいる都合の良いときだけ。

人生はそれほど都合のいいことばかりが起きるわけではないので、残念ながら傍観者にはなれないのです。

ただ一つだけ方法があって、それは自分を観照する訓練をすることです。覚醒した意識として自分を観ることができるなら、自分の人生も一つの物語として見えるようになるでしょうね。

そうなったらこれ以上楽しい見ものはないはずです。本当のリラックス、本当の気楽さは観照からくるのだと思います。