事実よりも心象(イメージ)

皆さんは「心象風景」という言葉をご存知でしょうか?ウィキペディアによると、『現実ではなく心の中に思い描いたり、浮かんだり、刻み込まれている風景。現実にはありえない風景であることもある。』とあります。

実は催眠療法のセッションの中では、そういった心象風景が見えてくる場合が時としてあるのです。

たとえば、幼い頃に家族と一緒に過ごしているはずなのに、どういうわけか家族の姿が見えなかったりすることがあります。

そんな心の中で勝手に作り上げてしまった場面を思い出したところで、何の意味があるのだろうと疑問に思うはずです。

けれども、それはそれで非常に大切な何かを表しているのです。上記の例で言えば、もしかしたら家族と一緒にいても本人はとても孤独の中にいたのかもしれません。

孤独であるという感覚は家族の中にいて独りぼっちだということなので、家族の姿が見えてこないということが起きたわけです。

このようにして、過去の事実だけが大切なのではなく、たとえイメージであったとしても、それには大切な意味が込められているのです。

思い出すことが事実と一致して正しいかどうかを気にするのではなく、なぜそのように思い出したのかを検証することが、とても重要なのですね。

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