奇行

人の不思議な行動、あるいは理由が分からないような言動というのは時々あるものです。そういったものを奇行と言いますね。

例えば、自分は下唇の内側を噛んでしまうという癖を持っています。勿論、唇の皮膚に傷をつけてしまうことになるので、理性としてはやめたいのですが、気が付くとやっていることが多いです。

何気なく髪の毛をぬいてしまう抜毛症と呼ばれる行動や、氷をボリボリ噛み砕いて飲み込むことがやめられないという人もいらっしゃいます。

こうした行為というのは、自分でもその理由が分からないばかりでなく、やめたいと思ってもなかなかやめられない場合が多いのです。

このように、奇行というのは見た目が常識から考えると理にかなってないような行為なわけです。そして、そうすることの目的や理由が他人からも自分自身にもはっきりと分からないという特徴があります。

だからこそ、奇抜な行動として人の目に映るのです。そしてもう一つ不思議なことに、そんな奇行をしている本人は、そのことを真剣には不思議だとは思っていないということです。

それはなぜかというと、そういった行動の原因となることを真剣に探るということは、実は自分にとってとても都合の悪い事実に気付いてしまうからなのです。

人のどんな行為であっても、そこに原因がないということは絶対にありません。必ず、その言動にはそれなりのきちんとした理由、源となる原因があるのです。

その原因のほとんどが、幼い頃の心の傷であるということです。その辛い傷を自分からも他人からも隠すように生活していると、その隠されてしまった心の傷が何とかして表面に出ようとします。

つまり、なんらかのサインを送ってきます。それが、奇抜とも思える言動として発生するということなのです。自分には、ちょっとした奇行があるとの自覚があれば、それが何からくるサインなのかを考えてあげることはとても癒しの助けになります。

自分の言動に注意を払ってあげて、奇抜なことをしていないか観察してみてください。もしかしたら、えっと思うようなことに気付いてあげることができるかもしれません。

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