世間知らずと傲慢さの違い

みなさんは、世間知らずというのと傲慢さとの区別が明確につくでしょうか?もしかしたら、曖昧な部分も多分にあるかもしれませんね。

世間知らずというのは、もっとズバっと表現してしまえば、「無知」ということです。経験が足りなかったりして視野が狭いままであれば世間知らずの言動をすることになります。

たとえば、幼い子供が親から教えてもらった駅の名前を全部覚えて言えるようになったとしたら、自分は駅名を全部言えると自慢するかもしれません。

この場合は、自分が覚えた駅名が日本の全部の駅名ではなかったと知ることで、恥ずかしい思いをすることになるかもしれません。

そんな子供がいたら、可愛らしいと思うのが通常の感覚だと思います。なぜなら、そこには無邪気さを感じることができるし、子供は当然のごとく世間知らずで無知なのですから。

けれども、その子供が自分はみんなと比べてすごいんだというような言い方をするようになったとしたら、傲慢な匂いが少しし出すことになるのです。

つまり、世間知らずだけならただの無邪気な可愛らしさだけですむのに、本人が無自覚であろうとそのことを自己防衛に使い出したとたんに、否定的に見られてしまうということです。

「傲慢」という言葉の意味を辞書で調べてみると、「おごりたかぶって人を見下すこと」、あるいは「偉そうな態度・振る舞い」などと書いてあります。

それはまさしく、分かりやすい自己防衛の典型例なのです。洗練された自己防衛システムでは決して使わない作戦ですね。

単なる世間知らずであれば、それは無防備さの象徴であり、傲慢さが見えるようになったら自己防衛システムが活動しだしたということです。

自分にはどうも傲慢なところがあって困ってるというなら、それが本当の傲慢さなのか、それとも単なる世間知らずなだけなのか、よく見極めてみることをお勧めします。

もしも、世間知らずな幼い頃の自分が表面に出るだけなら、その無邪気さはあなたの宝物だと気づくことです。否定ばかりするのではなく、目を見開いて自分をしっかり見つめてあげることです。