許可か禁止か

私たちは、知らず知らずのうちに、自分に対してさまざまな許可と禁止をしているのです。なぜ知らない間にかというと、そのほとんどが子供の頃のことだからです。

子供は自由の象徴、子供が自分を縛るような禁止を作ってなどいるものか、そういったことは大人になってからやるものだと思っている方もいらっしゃるでしょうね。

けれども、それは表面的なことであって、人生を生きる上での基本的な禁止事項を作ったのは、間違いなく子供の時なのです。それは、それを作った目的を調べてみれば明らかになります。

禁止とは、それをしてはいけないというルールです。そのルールに従うことによって、危険から自分を守ろうとすることが本当の目的なのです。つまりは、自己防衛が目的だったわけです。

たとえば、怒ってはいけないという禁止は、怒りを相手にぶつけることによって、相手に不快な思いをさせてしまえば、否定されたり嫌われたりして、最終的には見捨てられると子供の頃に考えたのです。

喜んだり、楽しんだりしてはいけないという禁止は、そんな子供じみたことをしたら自分が惨めになってしまう、自分は立派な大人になって自己価値を高めたいという気持ちから作ったルールだったかもしれません。

子供は自分に許可を与えるよりも、禁止を多くしてしまう傾向にあるものです。そしてそのことは、親からどれだけ許可をもらったか、どれだけ禁止を与えられたかにとても強く影響されているのです。

一人の人物を客観的に見て、その人が自分に対してたくさん許可を与えているのか、あるいは禁止を与えているのか、一体どちらがその人の人生を清々しい生き生きとしたものにできるでしょうか?

答えは明らかですね。あなたは、自分への許可と禁止がどちらがどれだけ多いと感じていますか?感じているだけでなく、一度じっくりとノートに書き出してみることをお勧めします。

もしも、許可よりも禁止の方が断然多いことが判明したら、それはいまだにインナーチャイルドの作った自己防衛に乗っ取られていると理解してください。

生きづらさを感じているのなら、それが原因なのです。禁止を作らざるを得なかった頃の自分の気持ちを受け止めて、しっかり感情を味わってあげることで、禁止から解放された人生を生きることができるようになるはずです。

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