自分独自の思考はない

あなたが今、どんな考え方をする人物になっているのか、どういう信念を持っているのか、常日頃どんなことを考えて生活しているのかということは、あなたの環境に大きく依存しています。

もしも違う国に生まれていたら、違う両親、違う宗教の信者になっていたら、あなたの思考は今とは違うものになっていたはずですね。

つまり、あなたが独自に生み出した思考と言えども、それは純粋なオリジナルではないということです。外の世界のどんな影響も受けない思考というものがあれば、それこそはあなたの思考だと言えるかもしれませんが…。

けれども、実際にはそんな思考を持つことはできないのです。あなたが日本人であれば、日本の文化に強く影響された思考を持つことになるのです。

あなたの両親が持っているルールが、あなたの潜在意識の中に組み込まれて、自動的にその影響を強く受けた考え方をするようにもなるはずです。

もしもあなたがキリスト教徒であれば、その影響があなたの思考に及んでくるのは当然のことですね。このようにみてくると、これは自分の考えだと胸を張って言えるような思考は一つもないと分かります。

あなたの思考は、これまで生きてきたあなたの人生の結果であるとも言えるのです。自分は完全に自由に思考できると思っているかもしれませんが、それは大きな間違いだったということです。

結局、あなたの頭の中にある思考は、あなた独自のものではないということです。「これは自分の思考だ」と言えるようなものは一つもないということです。

これは重大なことですね。なぜなら、そうだとしたら、あなたとは一体ナニモノなのでしょうか?どう思いますか?その答えがあなたの正体なのです。

一度じっくり考えてみて下さい。もしかしたら、いやな感覚になるかもしれませんが、逆に何とも軽やかな気持ちになれるかもしれませんよ。

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